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山のトイレ問題 [山の話題]

                        清原 睦
 仲さんが上さんの講演を報告されたが、携帯トイレ利用に対して「麓に回収施設がないと自宅までは持ち帰ることは難しい」とコメントがついた。駒ヶ岳ファンクラブは「山のトイレさわやか運動」に協力し、ささやかながら啓蒙活動をしてきた。2000年はこの問題解決に各団体、自治体、国が大きく動いた年で「山の環境元年」と呼ばれた。
 そこで、当時のスクラップを読み返してみた。すると、まさに梅林ガールさんがコメントしたことと同じ意見(下記資料)が当時から出ていた。

【資料】
2000/07/05★長野高同窓会白馬岳登山 し尿の持ち帰りを報告書に
 昨年(1999)8月、北アルプス・白馬岳に登り、自分の排せつ物を携帯トイレで持ち帰った長野高校同窓会は、参加者へのアンケートをまとめた報告書をこのほど発行した。中心になってまとめた同校山岳班OBの渡辺一さん(60)は「参加者だけでなく、その家族も読んで、山が抱える問題と持ち帰りの趣旨が、より多くの人に理解されれば」と期待している。
 持ち帰り登山には、約100人が参加。同窓会は登山前に市販のポリエチレン製の携帯トイレと、2種類の消臭剤、アンケート用紙を参加者に渡し、使うか使わないかは各自に任せた。用紙は下山後に回収した。
 アンケートでは、まず「持ち帰りを実行したか」を聞き、その企画に対する評価を「大変良い」「良い企画だが、大勢の協力を得るには解決すべき問題点がある」「無駄な企画だ」など四択で質問。53人が回答した。
 回答によると、実行したのは38人。残る15人の実行しなかった理由は「便意がなかった」(11人)「携帯トイレに便を入れるのに失敗した」(1人)など。評価では、最も多い31人が「良い企画だが…問題点がある」を選び、「大変良い企画」は16人だった。
 アンケートに添えられたメッセージの中で、持ち帰りを実行した東京都日野市の自営業男性は「大便は下山後、自宅で不燃物ごみとして処理した。もっと簡単で組織的にできる方法を期待したい」と述べた。また、ある女性は「問題提起としては良かったが、将来はトイレを有料化し、し尿処理はふもとですることが必要」と答えている。
 渡辺さんは「不特定多数の人に持ち帰りを勧めていくのは難しい。トイレの改善に環境庁が補助金を出すことになったので、次は県や市町村、小屋が頑張ってほしい」と話している。

 携帯トイレ、トイレブース、回収ボックスという利尻の環境省肝いりで行われてきた仕組みは着実に成果を上げている。また、課題も解決策がそのつど立てられてきた。これに学べば各地で携帯トイレ普及は進むはずである。
タグ:携帯トイレ
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